閲覧支援ボタン
文字サイズ
コントラスト
言語
ENTERTAINER
2025をつくる人たち

田中たなか 健智かつとしさん

陸上競技指導者

田中 健智(陸上競技指導者) | 新たな「教科書」へ。 娘と切り拓く唯一無二の道

2025.05.27

  • シェアする

田中希実が陸上女子中・長距離界のエースであることは論をまたない。
保持する数多くの日本記録。走るたびに己を更新していく強さ。
実業団に所属せず、プロランナーとして世界各地を転戦するそのスタイルは、他とは一線を画す。
そんな彼女を専属コーチとして指導し、支えているのが父・田中健智だ。
従来の枠組みにとらわれず挑戦を続ける二人が生み出す、唯一無二の過程と結果。彼らが目指す、新たな道とは―。

今も同じ目標や夢を持ち続けられることが驚き

―ご自身の娘さんである田中希実選手のコーチを引き受けることになったきっかけを教えてください。

田中 娘が大学に進学する際、クラブチームでの活動を希望していたんですね。高校時代の顧問の先生が引き続き指導してくれることになったんですけど、大学生になって半年くらい経って、その方が兼務して指導を続けることに負担が大きくなってきてしまったんです。それで大学1年の12月に娘から相談を受け、私がコーチを引き受けることが適任だという話になりました。幼少期から娘を見守ってきたこともあり、娘と私の考え方やフィーリングは近かった。それで新年を迎えるにあたって、大学2年になるまでの1月から3月の間に環境を整備し、試験的に私が練習メニューを立てることになったんです。顧問の先生ともうまく引き継ぐために、話し合いながら進めたというのが始まりですね。

―コーチをお願いされたときの田中さんご自身の気持ちはどうだったのでしょうか?

田中 当初は「次の指導者が見つかるまでのつなぎになれば」という感じでした。娘がクラブチームで活動するにあたって路頭に迷うことを避けたかったので、一時的な逃げ道を提供する形で協力しようと思ったんですね。だからこんなに長く続けることになるとは、全く想像もしていなかったです。

当初は「つなぎ」のつもり。
まさかここまで長くなるとは・・・

―今も続けられていることに対してはどう感じますか?

田中 現在も娘と同じ目標や夢を持ち続けられていることに驚いています。時には「別の道もあるんじゃないか」と提案することもあるんです。ただそういう提案をしながらも、娘にとって何がベストなのかを常に考えながらやってきました。コーチを引き受けてから、目指すことはぶれずに続けられているし、これからもそうだろうと感じています。

 

できることを積み重ねて、自信を膨らませていく

―目指していることは具体的にどのようなことなのですか?

田中 私たちが目指しているのは絶えず『速く走ること』なんです。速くなることが一番の目標であり、そのためにどうすれば良いかを考えて行動する。その中で、オリンピックや世界陸上でどのような結果を出せるかを逆算して考えていますね。

一番の目標は「速く走ること」。
シンプルだが、ランナーにとって究極のゴールだ

―「速くなることを目指す」というのは当初から考えてきたことなのですか?

田中 そうですね。速くなるために一つひとつステップアップしていった結果、その年や数年後の目標に近づいていきます。多くの選手たちがオリンピックを目指して、そこに向けて逆算してプランを組み立てていくと思うのですが、自分たちはステージが上がるたびに、それに合わせた目標を設定しています。「今ならこれくらいのことができるんじゃないか」と、現在の力に合っていて、届きそうなものであることを重視する。例えば、東京2020オリンピックの1500mで3分台をマークできたのは、出すべくして出した結果なんです。いきなり3分台を目指したわけではない。毎年の積み重ねやその年のレースを見て、オリンピックでは3分台に届くかもしれないと考えていた。周囲からは「まさか」と思われたかもしれませんが、私たちとしてはそれを目指していたんです。

―そういう指導の礎はどのように築かれたと考えていますか?

田中 選手自身がイメージの沸かない、現実的ではない目標を定められても、心も体も追いつかない。だから達成できる目標から始めることが、本人も成長を実感しやすいし、重要だと考えています。できないことで打ちのめされるより、できることを積み重ねて自信を膨らませていくことが大切なんです。目標は選手と話し合いながら定めていきますし、選手の希望を反映したテーマで取り組むようにしています。私自身も選手時代に、目指すべきところを見失った経験があるので、チームに所属しながらも自主的に練習計画やレース目標を組み立ててきました。そういう自分の経験から成果が出た方法を、指導に取り入れている部分もあります。

自身の現役時代の経験が、
現在の指導にも生きている

衝突はしょっちゅう起きますね(苦笑)

―ご自身は選手時代に、指導者との関係についてはどのように考えていたのですか?

田中 やはり指導者の押し付けになってしまってはいけないと思います。コーチは選手を導き、引っ張っていくことが大事だとは思うんですけど、それはコーチがやらせたいことではいけない。前を走って引っ張るのではなく、同じ目線、同じ位置で並走することが一番大切なんじゃないかと、自分は選手のときに強く感じていました。もし、自分が指導する立場になったときはそうありたいと思っていましたね。

―その目線がずれてしまったときは、どのようなアプローチを取るのですか?

田中 やはりお互いの意思や考え方がずれることはあり、そのときに親子だからこそ言える部分、言ってしまう部分があるんです。思いをストレートに言葉にしてしまうので、傷つけ合う形になることもあるんですけど、それだけで終わらず、言葉の先にある次のことを考えています。自分の思いを伝え、相手の言葉を聞きながら、その場で答えられなくても、次に話し合うときに答えを用意しておく。お互いがそうすることで、うまく進んでいるのかもしれません。結局は我慢せず、今感じたことを素直に表現することは大事なんです。もちろんデメリットになることもありますが、それを超える関係性がある。最近はデメリットも含めて、結果としてメリットだと捉えられるようになりました。

親子だからこそストレートに伝えられる。
デメリットを超えて、メリットに

―今までで一番大きな衝突はどういうものでしたか?

田中 衝突はしょっちゅう起きますね(苦笑)。向かっていく壁が大きいほど、衝突するんです。後ろ向きの言葉が本人から出てきてしまうので、「そうじゃないでしょ」と。ここ最近の大きな衝突は、ブダペスト2023世界陸上の1500m準決勝前や、昨年のダイヤモンドリーグファイナルの5000m前日ですかね。本人も不安で仕方ない中、コントロールできない感情を持っていたようですけど、私は「それじゃダメでしょ」と厳しい言葉をかけてしまいました。本人はただ聞いてほしいだけだったと思いますが、僕は優しくすることが苦手で(苦笑)。複雑な部分もあるんです。本人にも「親でもありコーチでもあるから、受け入れてもらう必要がある」とは伝えています。

ブダペスト2023世界陸上では
1500mの準決勝前に衝突していた

教科書のない世界に来てしまった

―希実選手の成長については、どのような感情を抱いていますか?

田中 親だったら、オリンピックに出てくれるだけで「ありがとう」や「良かったね」と言えるんです。ただ、今はそういう思いより、選手が見たい景色を見せてあげられなかったことに対する自責の念が強い。指導者としてまだまだ力不足ですし、「もっといい方法があったのでは」と考えることも多いです。特に最近は、娘がもがいているところをよく見る。彼女自身も結果を求められることによって、非常にプレッシャーを感じています。日本人としてこれ以上先を見ることができるのか、ギリギリのところにいる。教科書のない世界に来てしまったという感覚があるんです。日本人の枠組みで考えたとき、手本がない難しい状態で、私がもっといろいろな発想や考え方を持ち、勉強していく必要があると強く思っています。

―手本がない中でどのようなところからヒントを得ているのですか?

田中 発想のヒントを得るためにケニアやアメリカなど国外に行っています。欧米の練習法だったり、モチベーションの維持やスタンス、人間性も含めて学ぶべきことがたくさんある。もちろんケニアに行ったからといって、ケニア人と同じことをやって強くなれるわけではないですよ。アフリカ人特有の強みがあり、だからこそできることもある。そういうものを見ながら、自分たちなりにアレンジを加えていく。その意味で多くのヒントが転がっていると感じています。

発想のヒントを得るために海外を転戦。
従来の枠組みにはとらわれない

―国外に出て感じることはありますか?

田中 日本人の枠組みや常識にとらわれていてはダメだと感じます。日本女子は3000mで9分を切ったら速いと考えられがちですが、今回アメリカで参加したインドアレースでは、先頭は8分30秒を切るのが当たり前の世界。5000mでも15分を切る、1500mも3分台で走る選手が増えてきているんです。マラソンも含めて日本女子は10~20年ほど停滞しているように感じます。先日も大阪国際女子マラソンを見ていたんですけど、10kmも走っていないうちに優勝争いが絞られていました。こういう状況だからこそ固定観念にとらわれず、新しい発想でアプローチすることが必要だと感じています。例えば、「田中希実はプロ活動をしていて、自由にできるから結果を出せるんだよ」で片づけてはいけないと思うんですね。最近の男子は「彼ができるなら自分もできる」と競争性高くトライする雰囲気があり、駅伝をやっていてもマラソンやトラックも走る選手が増えてきている。でも女子は駅伝やトラック、マラソンがそれぞれ別物になっている印象があります。自分たちは実業団に所属していませんが、環境があれば、駅伝をやりながらトラックもマラソンもやりたい。他の種目と組み合わせて相乗効果を得ることが理想だと感じています。

まず打破すべきは「固定観念」。
種目の組み合わせで相乗効果を得られる

求めるのは「生きたレース」

―今まで希実選手が走ったレースで、一番理想的だったのはどのレースですか?

田中 本当の意味での理想はお互いまだ見つけられていないです。それに近いレースは、東京2020オリンピックの1500mの準決勝や決勝でした。ただ、結局はそこも通過点であり、目指すべきところはまだ先だなと。東京2020オリンピックでも入賞はしましたが、最後は先頭争いから脱落している。ブダペスト2023世界陸上の5000mでも入賞し、予選では日本記録を更新しましたが、ラスト1周で置いていかれています。当時としてはそれで良かったんです。でも、まだお互いが理想とするレースには巡り会えていないというのが共通認識としてありますね。

―理想とするレース運びはどういうものですか?

田中 最後のホームストレートの直線で、フィニッシュラインを超えるところまで残っていたいというのが理想です。たとえ足が止まって、一番後ろになったとしても、先頭争いをしている選手たちと最後の瞬間まで並んで走ることができたら幸せだと感じます。結果よりも、その経験自体が誇りになる。できるかできないかは別として、そういうことを想像していきたいです。

理想に近い走りができた東京2020オリンピック。
ただ真に理想とするレースにはまだ巡り会えていない

―その理想を叶えるためにどういう部分を改善していく必要がありますか?

田中 現在はいかんせん一人で取り組むことが多く、やっていることは限界に近いものがあると感じています。世界をイメージして、日本のレースでいろいろなパターンを試しているんですが、自分がペースをコントロールしてやっているだけなので、生きたレースになっていないんです。最近は人と走ることに不慣れになっていて、世界の舞台でも、最後までもつれ込むと硬くなっていると感じます。自分を窮屈にする走りになっているので、そこを改善したいと思っています。

 

道しるべは先を越されたライバルたち

―もっと競い合える人が必要だという認識ですか?

田中 ライバルの存在が重要だと感じています。廣中璃梨佳選手がケガで戦線離脱していたんですけど、東京2020オリンピックのころから彼女の存在が大きくて、彼女がいるから頑張れていたんだと思います。現在は孤軍奮闘している感があって、ライバルがいないことで逆に走りに迷いが生まれているように見えるんです。廣中選手がいれば競い合えるし、それに伴って他の選手も加わってくる可能性もある。ライバルがいることはしんどいですけど、それを超えないと世界では戦えない。世界の大会で結果が出るときと出ないときの差が激しいのは、国内での競い合いが不足しているからだと感じています。

―廣中選手の名前も出ましたが、田中さんの目線で、他に国内外で気になる選手はいらっしゃいますか?

田中 自分たちがやりたいことを、一足先にイタリアのナディア・バットクレッティ選手がやっているんです。彼女は昨年のパリ2024オリンピックの10000mで銅メダル、5000mで4位(その後、他選手の失格により繰り上がりで3位)になっています。ただ昨年のオリンピック直前に行われたモナコでのダイヤモンドリーグで、田中はバットクレッティ選手に勝っているんです。その上での、オリンピックでの結果。バットクレッティ選手の強さはクロスカントリーにも出ていて、そこでしっかり勝っていること。自分たちもそういうことをやりたいし、田中にも「10000mを走れる力が必要だ」と口酸っぱく言っています。バットクレッティ選手が体現してくれたことは、自分たちの目指すところであります。

あとオーストラリアのジェシカ・ハル選手。彼女もパリ2024オリンピックの1500mで銀メダルを獲得していますが、東京2020オリンピックでは入賞もできなかった。二人とも私たちと同じで、指導者は父親なんですね。当初は先を走っていたのに、彼女たちに全部越されてしまった。彼女たちを追いかける立場になりましたが、貴重な道しるべにもなっています。

より高みを目指すために、
必要なのはライバルの存在

「田中希実の人となりが表れた大会だった」という世界陸上に

―希実選手は世界陸上にこれまで3度出場しています。何か印象に残っている出来事はありますか?

田中 どのレースも思い出に残っていますね。ドーハ2019大会では、初めてシニアの日本代表として世界大会に出場し、5000mの予選と決勝で2回、自己記録を更新できました。オレゴン2022大会では、日本人として初の個人3種目にエントリーできたので、感慨深いものがありましたね。ブダペスト2023大会では、5000m予選でオランダのシファン・ハッサン選手と走れたことは本人としてもすごく楽しかったんじゃないかなと感じています。これまで出場した世界陸上はすべて有意義な経験であり、財産になっていると思います。

―東京2025世界陸上での目標はどこに置いていますか?

田中 東京2025世界陸上ではどんな結果であれ、「田中希実が印象に残った」ということをやり遂げてほしい。北口榛花選手がいるので難しいかもしれないですけど、人としての生き様を示して、「東京2025世界陸上と言えば、田中希実の人となりが表れた大会だった」と振り返ってもらえるようにしたいですね。昔のことになりますけど、例えば金栗四三さんのように、記憶に残るような存在でありたい。そういう足跡を残したいと考えています。

出場した過去の世界陸上はいずれも財産に。
「印象に残った」と言われる東京大会へ

―田中さんご自身は日本の陸上界を発展させるために、どのようなことをしていきたいですか?

田中 今まで取り組んできたことを田中だけに閉じず、「見える化する」ことが重要だと思っています。海外での活動が増え、日本からは見えないことも多くなっているので、「こうすればこんなことができる」ということを示したい。自分たちは昨年、多くのダイヤモンドリーグに参戦し、世界を見ることができました。田中を通して感じたことを次世代に伝え、彼らが「同じことをやりたい」と思えるようにしたいですね。次世代への橋渡しとして、現在の取り組みを残していくことに尽きるのかなと思っています。例えばクラブチームやプロといったシステムも含め、選択肢を増やしたい。陸上競技やスポーツを支えるという意味で、実業団は良いシステムだとは思うんですけど、その枠組みに入れない選手もいる。田中のような性格や考えを持つ選手が活躍できる場を残していかないといけない。多様性のある可能性を提供し、それが道しるべとなるように現在進行形で取り組んでいるので、そういう活動を続けていきたいと考えています。

―最後に、東京2025世界陸上を楽しみにしているファンの皆様へメッセージをお願いします。

田中 日本に世界陸上が戻ってきたことに対して、日本人が壁をつくらずに世界に飛び出していく姿をリアルタイムに見届けてほしいです。その結果として、皆さんが生きていく活力や自信になるような大会になってほしいと思いますし、そういう大会にするために田中とともに頑張っていきます。応援よろしくお願いします。

田中 健智(たなか かつとし)/1970年 兵庫県生まれ
陸上競技指導者(田中希実選手専属コーチ)

兵庫県立三木東高校卒、現役時代は川崎重工に所属。中・長距離走の選手として活躍し、1996年に現役引退。2001年までトクセン工業で妻・千洋(1997、2003年北海道マラソン優勝)のコーチ兼練習パートナーを務めた後、ランニング関連会社に勤務しイベント運営やICチップを使った記録計測に携わり、その傍ら妻のコーチを継続。2006年にATHTRACK株式会社の前身であるAthle-C(アスレック)を立ち上げ独立。陸上関連のイベントの企画・運営、ランニング教室などを行い、現在も「走る楽しさ」を伝えている。
2023年4月にプロ転向もした希実選手の専属コーチとして、オリンピックや世界陸上、ダイヤモンドリーグといった世界最高峰の舞台で活躍する娘に、独自のコーチングで指導に当たっている。

Instagram:athtrack.21.04.30
X:@ATHTRACK_AC

text by Moritaka Ohashi
photographs by Kiyoshi Sakamoto

共同制作:公益財団法人東京2025世界陸上財団

新着

為末 大(元陸上競技選手・Deportare Partners代表) | 溢れる好奇心。走る哲学者が探求する“人間らしさ”

2025.06.02

世界陸上における日本選手初のトラック種目メダリスト。 エドモントン2001、ヘルシンキ2005と400mハードルで2度、銅メダルを獲得したのが為末だ。 「どこまで速くなれるか」という現役時代の探求心は、引退後「人間らしさ […]

為末 大(元陸上競技選手・Deportare Partners代表) | 溢れる好奇心。走る哲学者が探求する“人間らしさ”

2025.06.02

世界陸上における日本選手初のトラック種目メダリスト。 エドモントン2001、ヘルシンキ2005と400mハードルで2度、銅メダルを獲得したのが為末だ。 「どこまで速くなれるか」という現役時代の探求心は、引退後「人間らしさ […]

為末 大(元陸上競技選手・Deportare Partners代表) | 溢れる好奇心。走る哲学者が探求する“人間らしさ”

2025.06.02

世界陸上における日本選手初のトラック種目メダリスト。 エドモントン2001、ヘルシンキ2005と400mハードルで2度、銅メダルを獲得したのが為末だ。 「どこまで速くなれるか」という現役時代の探求心は、引退後「人間らしさ […]

田中 健智(陸上競技指導者) | 新たな「教科書」へ。 娘と切り拓く唯一無二の道

2025.05.27

田中希実が陸上女子中・長距離界のエースであることは論をまたない。 保持する数多くの日本記録。走るたびに己を更新していく強さ。 実業団に所属せず、プロランナーとして世界各地を転戦するそのスタイルは、他とは一線を画す。 そん […]

田中 健智(陸上競技指導者) | 新たな「教科書」へ。 娘と切り拓く唯一無二の道

2025.05.27

田中希実が陸上女子中・長距離界のエースであることは論をまたない。 保持する数多くの日本記録。走るたびに己を更新していく強さ。 実業団に所属せず、プロランナーとして世界各地を転戦するそのスタイルは、他とは一線を画す。 そん […]

田中 健智(陸上競技指導者) | 新たな「教科書」へ。 娘と切り拓く唯一無二の道

2025.05.27

田中希実が陸上女子中・長距離界のエースであることは論をまたない。 保持する数多くの日本記録。走るたびに己を更新していく強さ。 実業団に所属せず、プロランナーとして世界各地を転戦するそのスタイルは、他とは一線を画す。 そん […]