HERO for Kids:ヒーローずかん
壁によりかかってこちらを向いて微笑んでいる小倉選手の写真

2025.08.22

目指せ2連覇れんぱ!わたしの目指す空手道

小倉おぐら りょう選手|デフ空手

「ドラゴンボール」みたい

わたしが空手を始めたのは、4歳のとき。お兄ちゃんといっしょに道場を見に行って、「道着ってかっこいい!」と思ったのがきっかけです。アニメ『ドラゴンボール』が大好きで、「わたしもあんなふうにってみたい!」と、ワクワクしながら道場に入門にゅうもんしました。難しい技ができるようになると、すごくうれしくて! その気持ちは、今でも変わっていません。毎日の練習が楽しくて、がんばる力になっています。

幼少期に兄と道着を着て撮影した小倉選手の写真

自分で考える

表彰状と表彰楯を持っている小学生時代の小倉選手の写真

小学校4年生のとき、世界で活躍する選手を育てる合宿に参加しました。そこには、耳がきこえる人たちもいて、みんなの練習に取り組む姿にびっくり!
ただ言われたとおりにやるんじゃなくて、自分で考えて、先生に質問して、一生懸命いっしょうけんめい練習していました。わたしも「こんなふうになりたい!」と思って、それからは自分から考えて動くようになったんです。

やる気を再びくれた新しいチャレンジ!

高校までは「かた」だけをやっていたけど、うまくいかなくなってしまって…。そんなとき、大学の先輩が「組手くみてやってみない?」と誘ってくれました。

最初は「こわいし、痛そう…」と思っていたけど、やってみたら意外とおもしろかったんです。きがあって、スリルがあって、すっかりハマってしまいました。かたの大切さも、組手くみてのおかげでまたわかるようになりました。

インタビューに応える小倉選手の写真

大会で金メダル! でも、実感じっかんがない!?

他の選手とメダルを持ちながら撮影された小倉選手の写真

2022年、ブラジルで行われたデフリンピックに初めて出場して、なんとかた組手くみての両方で金メダルを取りました。でも、正直実感じっかんはなかったんです。「えっ、わたしが世界一? 本当に!?」って。

日本に帰ってから、たくさんのお祝いメッセージをもらって、「ああ、わたし勝ったんだなぁ」って、少しずつうれしさがわいてきました。でも実は、世界一になったんだっていう実感じっかんは今もないんです(笑)。

東京2025へ。「試す場」として戦いたい

次はいよいよ東京2025デフリンピック。前回金メダルを取ったから、まわりから「今回も勝つでしょ」と思われているけど、正直プレッシャーもあります。

でも、コーチから「試合は今までの練習を“試す”場所だよ」と言われて、気持ちがすっと楽になりました。「うまくいかなくても、またやればいいんだ」と思えたんです。だから東京では、楽しく、のびのびと試合にのぞみたいです。

形のポーズをしている小倉選手の写真

みんなへのメッセージ

空手って、こわそうって思われがちだけど、本当はとっても楽しいスポーツです。小さい子でも、大人になっても、いつからでも始められます。

東京2025デフリンピックでは、空手を含めてたくさんのデフスポーツがあります。会場で見ると、パワーやスピードが伝わってくるので、ぜひなまで見てほしいです!

わたしも、また2つの種目で金メダルを取れるようにがんばります。少しでもみんなの心を動かせたらうれしいです!