HERO for Kids:ヒーローずかん
©フォート・キシモト

2025.08.01

走る「楽しさ」と「強さ」とは? わたしのパワーのひみつ!

田中たなか 希実のぞみ選手陸上競技りくじょうきょうぎ ちゅう長距離走ちょうきょりそう

走ることが大好きです!

こんにちは!陸上競技りくじょうきょうぎをしている田中たなか希実のぞみです。わたしは1500mや5000mなどを走る長距離ちょうきょりランナーで、東京2020オリンピックでは1500mで8位になりました。2025年に東京で開かれる世界陸上せかいりくじょうでも、がんばりたいと思っています!

小さいころから「親子マラソン」に出ていましたが、そのころは勝ちたいというより、家族で楽しく走っていた感じでした。お父さんやお母さんがランナーだったので、自然と走ることが好きになっていきました。

(写真:田中たなか選手提供ていきょう

うれしかった初めての優勝ゆうしょう

(写真:田中たなか選手提供ていきょう

わたしの出身地しゅっしんちである兵庫県ひょうごけん陸上競技りくじょうきょうぎのレベルが高く、まわりの子も速くてなかなか勝てませんでした。でも、練習をがんばっていたらだんだんと速くなっていって、小学5年生のときに初めてレースで1位になれました!

その後、お母さんが出たオーストラリアのマラソン大会についていって、子どもレースにも出たら、なんとまた1位!海外で勝てたことは、大きな自信になりましたし、「もっと速くなりたい!」という気持ちが生まれました。

記録の先にある「楽しい」と「強さ」

思い出にのこっている大会は、2020年に行われた「2020ホクレン・ディスタンスチャレンジ」です。コロナでお客さんはいなかったけど、オンラインでたくさんの人が応援おうえんしてくれて、その力で日本記録にほんきろくを出すことができました!

わたしはいろいろな距離きょりの種目を走りますが、1500mは作戦が大事で、どこで前に出るかが勝負。3000mはスピードと持久力じきゅうりょくがどちらも必要です。5000mは練習がとても大変で、どれだけがんばったかが試されるレースです。どの種目も、まわりの選手たちとのきに注目してみるとおもしろいですよ!

—©フォート・キシモト

もっと強くなるために

(写真:田中たなか選手提供ていきょう

力がついてきたと感じることはありますが、大切なのは「その力をレースで出せるかどうか」。だから、気持ちの面でも強くなることが大事です。

それと同時に、走ることだけでなく、いろんな経験けいけんを楽しむことも大切にしています。小さいころの「走るのが楽しい!」という気持ちから、大人になった今の「勝ちたい!」という気持ちまで、ずっと陸上りくじょうを好きでいられる自分でいたいと思っています。

走ることと本が好き!

じつはわたしは本を読むのも大好きです。小学生のころは、宿題と練習を早く終わらせて読書の時間をつくっていました。好きな本は『赤毛あかげのアン』や『大草原だいそうげんの小さないえ』などの児童文学じどうぶんがくです。いつか、その本の舞台ぶたいになったカナダやスイスにも行ってみたいと思っています。丸太小屋まるたごやでのくらしにもあこがれています。

(写真:田中たなか選手提供ていきょう

みんなへのメッセージ

(写真:田中たなか選手提供ていきょう

陸上りくじょうを通して、世界せかいのいろいろな文化や人と出会ってきました。ケニアでは、とてもがんばっている選手がたくさんいて、「チャンスがくればきっと力を出せる」という気持ちが伝わってきました。わたしは、自分にあたえられた力を100%出せるようにがんばるとともに、まわりの人も自分らしく力を出せる社会をつくる手助てだすけをしたいなと思っています。みなさんも、自分の「好き!」を大切に、いろんなことにチャレンジしてみてくださいね!