HERO for Kids:ヒーローずかん
ポケットに手を入れてこちらを見つめている鵜澤選手の写真

2025.08.22

好きなものはとことんせ!

鵜澤うざわ 飛羽とわ選手陸上競技りくじょうきょうぎ 200m

野球ができなくなって見つけた「走る道」

こんにちは。鵜澤うざわ飛羽とわです。陸上りくじょうの200mをメインにしているスプリンターです。

もともとは野球をやっていました。でも中学生のときに、ひじをケガしてしまって、投げることができなくなってしまったんです。そこで高校に入ってから、陸上りくじょうを始めました。どうせやるなら本気でやりたい。そう思って、毎日すごい量の練習をしました。100mのダッシュを1日で100本以上。一人でグラウンドを走りつづけていました。

遠くを見つめている鵜澤選手の写真

偶然ぐうぜんから生まれた成長

クラウチングスタートの姿勢をとっている鵜澤選手の写真

ウサイン・ボルト選手など、速い選手をひたすら真似して練習していましたが、最初はうまくできなくても、たまたまうまくいくことがあるんです。そのときの感覚をひろっていき、高校2年生のインターハイで100mと200mの2つの種目で優勝ゆうしょうすることができました。

でも、いつも思っていたのは「たまたま良い感覚が来る」ってこと。その「偶然ぐうぜん」の感覚を、なんとか自分のものにしようと何度もくり返して走りました。

大学に入ってからも、それをつづけていたら、タイムがどんどんのびてきました。先生から「偶然ぐうぜん必然ひつぜんに変えるんだ」と言われて、「ああ、自分がやってきたのはこういうことだったんだ!」と分かったんです。新しい偶然ぐうぜんと出会い、それを積み重ねていくことを今も大切にしています。

パリで見つけたくやしさ

パリ2024オリンピックでは、200mで準決勝じゅんけっしょうまでいけました。でも、リレーではメンバーに選ばれなくて、とてもくやしい思いもしました。

もう二度と、あの大会で走るチャンスはありません。だからこそ、次の東京とうきょう2025世界陸上せかいりくじょうでは、ぜったいに走りたいです。今は100mの走りも強化しているので、どの種目でもチームの力になれると思っています。

腕を組んで遠くを見つめる鵜澤選手の写真

好きなものに全力

笑いながらインタビューに応える鵜澤選手の写真

走ること以外にも、ぼくには大好きなことがたくさんあります。アニメやゲーム、マンガが大好きで、特に『ななつの大罪たいざい』は、ぼくにとっての「人生の教科書」です。

キャラクターの言葉に何度も助けられたし、今でも「このキャラだったらどうするだろう」と考えたりします。家にはフィギュアが300体くらいあって、好きなキャラをならべてながめるのが最高です(笑)。

菓子かしも力になる!?

大学の卒論そつろんでは、「お菓子かしを食べることが、競技きょうぎにどう関係するか?」というテーマで研究しました。高校のときは一切食べなかったけど、大学に入ってからはグミを1日に2ふくろ食べることも。でも、ちゃんと練習して生活もととのえれば、タイムは上がっている。それっておもしろいですよね。

好きなことをがまんせずに、うまくバランスをとる。それが、ぼくのスタイルなのかもしれません。

座って微笑みながらインタビューに応える鵜澤選手の写真

みんなへのメッセージ

こちらを見つめている鵜澤選手の写真

世界のトップレベルの選手たちが、東京に集まります。それが世界陸上せかいりくじょうです。

世界中のすごい人たちのプレーが、すぐそばで見られるなんて、めったにありません。ぜひ会場に来て、声を出して応援おうえんしてください。ぼくら日本の選手も、みなさんの声で力が出ます!

そして、もしこれを読んでいるキミが「何かを始めてみたい」と思ったら、全力でやってみてください。偶然ぐうぜんからチャンスが生まれるかもしれませんよ!