
2024.12.17
2025.05.21
開催までいよいよ200日を切った東京2025デフリンピック。より一層デフリンピックの関心を高めたい、もっとデフリンピックについて知ってもらいたい・・・。そんな想いから、テコンドーの競技会場がある中野区の桃花小学校にて、応援アンバサダー川俣郁美さん、デフテコンドー星野萌選手を迎えた特別授業を開催しました!
はじまりは「手話の拍手」から
会場となった桃花小学校の体育館には、6年生の児童たち約120人が集合。特別授業のための教材「学ぼう!デフリンピック」を早速手に取りながら、特別授業の始まりを待ちます。
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いよいよ授業の開始!ということで、まずは手話表現者・西脇将伍さんから「手話の拍手(両手を顔の横でひらひらさせる動作)」を教わり、会場一体となってゲストを歓迎しました。
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川俣先生のデフリンピック特別授業
「きこえないってどういうこと?」「手話ってどんな言語?」川俣さんの優しくテンポの良い授業が始まりました。手話やろう文化の紹介、デフリンピックの歴史、さらには手話のクイズに児童たちが積極的に参加するなど、笑顔と驚きの絶えない45分間。
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星野選手からはテコンドーの手話も紹介。テコンドーの競技会場は「中野区立総合体育館」!
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手話が「見る言葉」であること、きこえない人とのコミュニケーションの工夫など、子供たちにとって新鮮な学びが詰まった授業でした。
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音を“感じる”!Ontenna体験
次に登場したのは、富士通が開発した「Ontenna(オンテナ)」。これは“音”を振動と光によって、からだで感じるユニバーサルコミュニケーション機器です。髪の毛や耳たぶ、えり元などにつけて、音に反応して振動します。今回はみんなで手首に装着して体験!
児童がたたく太鼓の音に合わせてOntennaが振動すると、「わ!」「すげ〜!」と驚きの声。音を“感じる”体験に、会場が一気に盛り上がりました。
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ヒントは手話!? 異言語謎解きゲーム
5月9日は「謎解きの日」。ということで、みんなに挑んでもらうのは『異言語謎解きゲーム』!
川俣さんの授業の中で教わった手話に実はヒントが・・・? 西脇さんが繰り出す「異言語」をもとに、鍵のかかった宝箱を開けるクイズです。
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手話、視覚、推理力を使いながら、みんなは協力して挑戦。ヒントを求めて川俣さん、星野選手、西脇さんに積極的に話しかける姿も・・・。
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だんだんと謎解きの光が見えてくると、子供たちは自然と声をかけ合い、手話にトライしながらコミュニケーション。“異なる言語”への理解を深める時間となりました。
なかなかにハイレベルな謎を見事解き明かすチームも! 宝箱を開けられた瞬間の「やったー!」という歓声が、会場に響きました。
新しい応援のかたち「サインエール」
続いては、きこえない・きこえにくいアスリートを応援するための“新しい応援スタイル”サインエールの体験。開発メンバーである西脇さんの指導のもと、「行け!」「大丈夫 勝つ!」「日本 メダルを つかみとれ!」といった、日本の手話をベースにつくられた応援スタイルを学びました。
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実際の競技会場を想定し、全員で星野選手を応援しながら、テコンドー“プムセ(型)”の演武を観戦。
『大丈夫 勝つ!』みんなのサインエールに迎えられ登場した星野萌選手。演武「太極八章」と「太白」を披露します。
華麗な蹴り、精緻な動き、美しいバランスに、みんなの視線は釘付け。
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見事な演武を見せてくれた星野選手へ、みんなから手話の拍手とともに、『日本 メダルを つかみとれ!』
想いの込められた力強いエール―― そんな応援の力が、体育館を包み込みました。
演武後には、「たくさんの人に応援されているんだなと実感できた」と語る星野選手の言葉に、みんなも心なしか満足げな表情を浮かべていました。
「気持ちを伝えることを、楽しんでほしい」
プログラムを終え、川俣さんからみんなへのメッセージ。今日の体験をきっかけに、まずは「知る」こと、そしてその先にある「伝える」ことを、臆することなくチャレンジしてほしい・・・。そんな思いを最後に届けてくれました。
最後に、星野選手・川俣さん・西脇さんへ盛大な手話の拍手を送ってイベントは終了。
みんなで一緒に「デフリンピック」の手話で記念写真!
これから大人になり社会に出ていくと、耳がきこえない人に出会うことも増えてくるかもしれない。「そのときにしっかり関係を築けるように、手話やきこえない世界のことをもっと知っておきたい」 そう真っすぐと答えてくれた参加者も。
見て、感じて、考えて、応援して――
子供たちの未来に、確かな“理解の芽”を植えられた授業になりました。
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《サインエールの詳細やデモ動画はこちらから》